ブログ2回目はANZと日本の政治家はどう違うのか、またその違いが「強きを挫き、弱き者を助ける」ことと、どう関わってくるか考えてみたいと思います。
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赤ちゃんを産んだNZ首相Mrs Ardernとパートナー 出典:The New York Times 19/8/2 |
* ANZの政治家は住民にとって身近な存在
* 日本の政治家は住民にとってかけ離れた存在
後でゆっくりお話ししますが、ANZの政治家はあくまでも普通の人で距離を感じるような人達ではありません。しかも気さくな人がとても多い。例えば
上の画像、NZのMrs Ardern首相とその家族ですが、彼女とても親しみやすさを感じる政治家の一人ですね。
下の画像は、パジャマ姿のおねいちゃん、あっ失礼、この女性れっきとしたオーストラリアQLD州議員で、
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豪州QLD州観光産業開発大臣Kate Jones 出典:Sunday Mail 18年?月?日 |
*この写真は英国連邦国際大会のQLD州にできた選手村となる宿泊施設でその広報にと撮影されたもの。
しかも現在観光産業開発大臣、その前は教育大臣をやっていたなかなかの実力者です。まあ、この人は特別気さくに見えるので、例として画像をあげてみましたが、
「偉い」とされる職業に就いている医者や大学教授、大企業の社長のような人でも普通の人という点では全く同じです。
気難しそうな人は勿論いますが、人間関係に序列意識のない社会ですから偉ぶっているのとは違います。
そもそもここでいう日本語の「偉い」という意味の言葉は英語にはありません。
* * *
一方の日本人ですが、よく「俺は偉いんだぞ」という匂いをぷんぷんさせた人がいます。政治家もまずその筆頭に入る職業でしょうか。
中にはいい人もいるんですが、テレビで観る国会議員の多くはそういう感じの人が多いですね。
その国会議員の給料に相当する歳費というものが3千万円とか4千万円とかいわれ、しかもJRが乗り放題だったりさまざまな特権もある。また見えないとこで利権を得て居たりと、庶民には絶対手の届かない生活ができる環境にあるようですが、
国会議員とは国民の代表ですから、国民とはあまりかけ離れた生活をしていては困るのであって、
本来なら私達と同じ空気を吸って、同じものを食べ、同じように笑ったり、泣いたりしている人でなければなりません。
ところが事実はさにあらず。
表舞台での仕事(国会等での本来の仕事)が終わると、舞台裏がありそこで過ごす彼らの生態がかなり怪しい。
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これから六本木のお気に入りのバーに行く麻生大臣 出典:Friday 18/3/16 |
舞台裏とはムラ、即ち身内や同類の閉鎖的な世界ですから、会合に顔を出しては何か魂胆をめぐらし、終われば終わったで今度は料亭だバーだと毎晩のように繰り出していく。
まあ、これはお金に潤沢な政権与党の自民党の先生方を念頭に置いてお話していることをお断りしておきますが。
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日本の政治家は家族と過ごすより料亭・バーで寛ぐのが好きらしい 出典:NAVERまとめ by misukiruさん |
ともかく、そこは料亭の女将やバーのホステスと親しくはなる場所ではあっても、一般住民とはなんの接点もない場所で、
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出典:NEVERまとめ by misukiruさん |
それでも「「国民の命と暮らしを守る」と言う言葉にウソはないといい続けるなら、10万人当たりの19.5人もの自殺が出ている世界ワースト6位という現実に、一体皆さんは何をしたのでしょう。
「なに~っ、会議だと~っ?」
「会議で解決するなら、政治家なんて要らないだろう、何のために高給貰ってんだ!」
と、言う相手がいないので、ここで鬱積した憤懣を吐き出している私。
この数字は平成28年度に自殺対策白書で閣議決定しているので先生方は知らないはずはありません。
7人に1人が貧困に喘いでいるという日本。毎日毎日必死に生きている人、生死をさ迷ってる人、力尽きて自ら命を落とす人、孤立死も増えている。餓死も意外に多い。
みんな社会から見放され、切り捨てられた人たちです。
にも拘らず、毎日毎晩国民の税金でバーだキャバレーだ、愛人だと一晩に100万円も200万も浪費するって、どういう神経なのか。
血もあり涙もある人間なら、そんなことできるものでしょうか。
質素倹約を尊び、清貧な生活に高貴な精神を持ちながら敗者や弱き者へも情けを示すのが武士道だった。
「武士は食わねど、爪楊枝」
そんなサムライが見たら、こう叫ぶだろう。
「これを腐敗、堕落と言わずして何と言う!!」
子供たちの道徳心がどうのこうの言うよりも、こういう政治家がまず先に道徳を身に付けなければならないようですね。
* * *
ではANZの政治家はどうなのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
ANZ人にとって一番大事なものは家族、独身なら自分の時間。それは政治家であっても同じです。仕事さへ済ませれば、さっさと家に帰って家族と(独身なら好きなようにして)過ごすもので、
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家族と寛ぐモリソン豪州首相 出典:ABS NEWS 19/9/18 |
理由もなく寄り道したら、パートナーと一騒動起きることは間違いありません。
夫婦とは、ご存知のように対等なパートナーの関係で、家事や育児もお互い助け合いながらやっていくことが当然のこと。
尤も、忙しい政治家、特に首相ともなるとそうもいかないようですが、それでも一生懸命相手を支えようと頑張ってる
そういう姿に、この人なら住民と同じ目線で政治を考えてくれそうだ、という安心感を抱き、それが信頼感へと繋がっていくものでしょう。
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スーパーで買い物中の英国のメイ首相と夫 Daily Mail Australia 17/5/20 |
ANZは何よりも家族を大切にする社会で、それは政治家であっても変わりはない、というか、むしろ政治家になるには一番の前提条件みたいなもので、それはどの国に行っても当然のこととならなければいけないのだと思います。
しかし日本では何故か、ここが未だにすっぽり抜け落ちている、そんな気がしてなりません。
と、ここまでが一般論。次回は実際に何人かの政治家とウィリアムズ王子のちょっとしたエピソードを紹介しながら、身近な存在である彼らの実像に迫ってみたいと思います。